人は森に寄り添って生きている
今年に入って気温差が大きい日を体感している。朝方の気温が0℃、日中になると21℃になった標高1.270㍍の奥山。その日の午後、森内で薪づくり作業をしていると気分が悪くなり、急遽、水分補給と日陰での休息をした。 5月だというのに北海道、秋田県内、岩手県内等で気温30度越えを観測した。奥山の森の中では一週間程前にシャクナゲの花が二~三輪咲いた。ところが、一週間経ってもそれ以外は咲かない。気象の急な変動に適応しただけであったのか分からないが、例年のように、花は一斉に咲いて淡いピンク色の華やかな生け花を見せてくれようとしているのかとかってに思っていた。暫く待っていたが、シャクナゲの蕾は茶色いままであった。
草木は気象の変化に適応しながら生物社会の様々な機能を衰弱させないように生きているように思う。人は、その適応の様子に感動し、草木の恵みに裏切られるとガックリもする。人は、自然界の変化に寄り添って生きていることを改めて実感している。 奥山の森にも若葉が目立ちはじめ、夏鳥たちの大合唱で森が賑やかになってきた。こんな心身ともに和めるひと時をウクライナ避難人にも届けられたらうれしい。(顧問・高橋佳夫)