侮れない蜂のひと刺し・・・森に寄り添う夏の心得
森に寄り添って生きていくには四季ごとの心得がある。夏の心得のひとつは草刈りを怠らないことと虫たちを刺激しないこと。 植えたばかりの苗木の生長には草刈りが欠かせない。周りの草の背よりも苗木の幹が高くなるまではこの作業は必須だ。岩や石ころが多い荒廃地に少しばかりの黒土を混ぜ、そこに幼木を植えるいる私たち。周りの草も黒土に含まれる水分等を吸収し、光合成で生産した糖分とともに幼木と競争する。この競争に苗木が負けないように人が周りの草を刈る。
草の茂みは虫たちに取っては雨や風を防ぎながら命を育む大事な場所。そこに人の手が入ると、蜂は攻撃してくる。2㌢程の小さな蜂でも、年に2回刺されると大変なことになる。筆者の経験は、意識がもうろうとなって病院に運ばれ、緊急処置をしてもらった経験がある。 その後の夏の森作業時には、白い長靴とゴム手袋を着用して草刈りを行い、作業小屋にはハチに刺された時の応急処置方法の掲示、殺虫剤等を用意している。
基本的には各自の意識と実行力が身を守る前提になる。先日、ある先輩がアシナガバチに手を刺された。話を訊くと、刺された箇所から口で毒を吸い取り、刺された箇所を冷したという。古希を過ぎた年齢なので後輩が病院へ同行し、手当てをしてもらった。翌日には腫れが引いて、大事には至らなかった。 先輩は、「作業小屋に張ってあった掲示物を思い出し、その通りにやった」と言っていた。暑くなるこれからは「ゴム手袋、白い長靴を履いて草刈りをしたい」とも言っていた。(顧問 高橋佳夫)
コメント