最近の若い人は環境活動に敏感
25年春に卒業を迎える大学生の多くは既に就職先を決めているらしい。最近の就職活動は私が学生だった45年前とは、当然大きく変わっている。
そうした中、先日テレビを見ていたら、日本のZ世代の就職活動をサポートするエシカル就活サイトというのが話題になっていた。「エシカル就活」とは「企業の規模や知名度、給与ではなく、環境問題や社会問題への取り組み、自分と企業の価値観がどれだけ合致するかなどを重視した企業選びのスタイルを指す造語」だという。
同じころ日経新聞のFINACIL TIMES翻訳記事に「気候退職」という言葉を見つけた。大企業に勤める若手会社員が勤務先の環境、特に地球温暖化対策への取組活動に不満を持ち退職することをいうらしい。また、コンサル会社の調査によれば北米や西欧では就職先を選ぶ際に、70%以上の若者が企業による環境問題への取組を重視しているとのこと。さらにこうした動きは北米や西欧よりもタイやシンガポール、マレーシア、インドネシアなど東南アジアの方が強いらしい。記事によれば企業は気候変動対策に真剣に取り組まないと若い人を採用し、つなぎ留めておくことが今後は困難になるという。
こうした動きをみると、今は混乱し将来を悲観してしまう世界の状況だが、若い世代によって少しずつ良い方向に進むのかもしれないと、小さい希望を持つことができる。
季節外れですが、冒頭の写真は、長野に住んでいたとき、近所の宅地造成地で見つけたチューリップ。題して「荒地に咲く希望の花」(ベタだね)。
(運営委員・井上康)