安全のための・・・
近くのマンションの木々が皆伐された風景にようやく慣れてきたかと思ったら、銀行ATMの隣りの桝に植えられていたそこそこ大きなアオギリの木が根元からすとんとなくなっていた。そういえば、先日倒れてきた木に挟まれて亡くなった方がいたんだっけ。それが理由かはわからないけれど、たぶん、危険だから、倒れたら責任が取れないから、という理由で、これから、街路樹や公園・残っている緑の伐採圧が高まり、同じようなことが至る所で起こるのだろうな。と思う。
そして、このところ毎日のように聞く、気候変動による想定外の天候を考慮すると、「安全のために」という錦の御旗に反旗を翻すことはなかなかに難しくなるに違いない。
それにしてもこの錦の御旗、これを唱えられるとたいていの人は何も言えなくなるのではないか。さらに「子供たちの」がついたらもう絶対である。そうしているうちに、街がコンクリートだらけになっていく。
本当に危険なものは対応が必要だが、そこで思考停止をしない方策が必要ではないか。目の前の些細な危険を排除しつくしたら、実はもっと恐ろしい別な危険が待っている可能性だってあるのだから。(運営委員・小黒伸也)
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