森の中から社会を、暮らしを考える1年に。
新年あけましておめでとうございます。
2023年も、会員、森ともの皆さんと一緒に山と心に木を植えていきます。
地球温暖化にブレーキをかけたいと2005年から植樹を行ってきた足尾・旧松木村跡地の臼沢の森は「成人」(人間でいう18歳)を迎えます。松木、新松木、民集の杜も多くのボランティアや森びとサポーターに育てられすくすくと育っています。
植樹を行ってくれた子供たちよりも小さかった苗木は、3年で2mを越えます。木々たちは太陽の光や水分、土中の栄養を得るために互いに競争し、我慢し、共生しています。
雪が積もり、葉を落とした森は静寂に包まれていますが、「森の住人」たちは森の恵みを得るために木に登り、草をかき分けています。
林内に入るとクヌギの木の根元におがくずが落ちており、木の幹に開けられた穴を覗くとカミキリムシが住まいづくりをしています。
木々たちは木の芽をぎゅっとつぼませ、春が来ることを待ちわびています。
あらゆる生物が共生し命をつなぐ地球は今、悲鳴をあげ続けています。
人間の経済活動によって、戦争によって、さらに気候変動が進み世界各地で洪水、干ばつや熱波、大規模な山火事、寒波など異常気象が発生し人間の暮らしを脅かしています。
昨年11月に開催されたCOP27は、化石燃料削減・廃止に向けた具体的な議論が進むことに期待が持たれていましたが、現実は後ろ向きな世界のリーダーの姿でした。
2023年も昨年以上の災害が発生することを覚悟し、備えなければなりません。
生物社会の一員である私たち。2023年も地球温暖化にブレーキをかけたいと願う皆さんと森に入り、森の中から、政治や私たちの暮らしを考えていきたいと思います。そして、森びと各県ファンクラブと共に地域の皆さんと気候危機下の生活を考える話し合い(お茶会)をつくり出していきたいと思います。
本年もよろしくお願いします。
(運営委員会副代表 清水 卓)