「生物季節観測」はどこへ消えた?
2021年1月に気象庁はサクラの開花に代表される「生物季節観測」の大幅な縮小・廃止を行い、それまでの植物34種、動物23種から植物6種としました。すべての役所が出先も予算も人も減らしているので仕方がなかったのか。でも、これこそ今はやりのAI、あるいはネットによる市民参加型にすればいいのに。
最近とみに激しさを増す地球温暖化の影響で、身の回りの動植物も気象の変化に戸惑っているようです。この秋のヒガンバナやキンモクセイの開花は1週間から10日以上も遅く感じました。こうしたとき生物季節観測の重要性を思い出します。
9月末に、帯広にある「六花亭アートビレッジ」へ行きました。カシワ一斉林の中に小さな美術館が点在している素敵な場所ですが、木々の葉は青々とし、まだまだ夏の盛りのよう。以前ならもう黄葉が始まっていたのじゃないかしら。
9月28日 「六花亭アートビレッジ」の森
ところが、ネットを調べるとこんな記事(生物季節観測、廃止・縮小から一転存続へ 気象庁と環境省、国立環境研究所がタッグを組む(森田正光) - エキスパート - Yahoo!ニュース)がありました。なるほどと思ったのもつかの間、どこが観測を行いどこで公表しているのか何もわかりません。なんとも話は尻つぼみです。
こんなことを書きながら10月に入ったら、関東では気温の上がり下がりが急激に。植物だけでなく動物の皆様、体調を崩しませぬように。
同じくアートビレッジ 棚の手前はブドウ、奥はホップ
(運営委員・井上 康)