「脱原発」を問い直す時がやってきた
先月に開催された運営委員会では1月発生した能登半島地震に関して意見交換をし、桜井代表の意見を訊いて、私はドキッ!としました。それは、能登半島地震では志賀原発のトラブルと地域住民の避難場所や避難方法が大きな課題として私に突き付けられ、森びとプロジェクトの規約にある「原発に頼らない・・・」とする活動はどうあるべきかを改めて議論していく必要があるのではないか、と自問自答しました。
桜井代表は、東電福島第一原発事故時は“能登地震と同じように、道路は寸断され、避難するにも行くところは制限され、住民は孤立するのではないかと思った。県外へ避難しようとした市民の受入れ抑制をかけた一部行政、避難した市民への嫌がらせ等があり、「棄民」としての扱いを感じた”(要旨)と述べました。
原子力発電関連産業を押し進める人たちには、弱者のいのちや健康よりも目先の利益が優先され、それを支える政治があり、雇用問題と関連業界・地方行政の財政的潤い等が岩盤のようになっています。この岩盤は情緒的な怒りやあるべき論だけを語り合っていくだけでは砕けないと思います。
地震大国日本、地震はいつ起こるか分からない、自然界の脅威をコントロールできない私たち。そして日本の原子力発電所は能登半島のような地域に多い。その上、想定外の異常気象が世界中の人々のいのちと健康を脅かし、その猛威は年々巨大化しています。この現実から目を背けずに、いのちと健康を守ることを第一にした活動を練り上げていかなければと思います。
私は、珠洲市の住民が原発を稼働させなかった20数年間の住民運動からそのヒントを見つけだしたいと思います。6月の第5回総会で会員の皆さんと意見交換できることを願っています。(運営委員・大野昭彦)
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