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2024年2月15日 (木)

いのちを脅かす原発回帰はやめるべきだ

 元旦に能登半島地震が起きた。石川県を始め、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。震度7の地震で志賀原発が被災した。最初の報道では、震度2と報道されたが、後に震度5強と訂正された。この地震で志賀原発では使用済み確認料プールの水が漏れたことが確認された。さらに高浜原発では配管がダメージを受けたと報道された。

 東日本大震災で福島第一原発が水素爆発を起こし、過酷な放射性物質の拡散が起きた。福島県ではいまだに被災した人々が避難を続けている。

Image 能登半島地震で被災した珠洲市市民からは、原発誘致しなかったのは正しかったとの声が上がっている。福島第一原発事故後、地震、津波による原発事故が住民に甚大な被害をもたらすことを理解したのだ。

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 今月7日には、福島第一原発サイト内で人為的ミスで汚染水5.5トンの漏出が明らかになった。汚染水による土壌汚染も確認された。にもかかわらず、日本政府はGXの名の下に原発再稼働の動きを強めている。日本はどこでも地震が起きる地震大国です。国民の命を守るために一刻も早く原発を廃止して再生可能エネルギーに方向転換すべきである。(運営委員会代表・櫻井勝延)

2024年2月 3日 (土)

「想定外!」は人間だけの都合

20240203   1月中旬の足尾・松木郷の森
 明日は立春。今年の立春は例年のような気持ちにはなれません。昨年末、この欄で「誰もが経験したことのない気象現象の今後は想定外の災害と被害を巻き起こすことになるのではないかと予測しなくてはならない」と投稿しました。今年元旦の能登半島地震では地盤が4㍍も隆起し、4.4平方㌔が陸になってしまいました。活断層の動きは2年前から情報発信されていましたが、地震専門家や研究者も「想定外」であったといいます。この地球上で命と健康を守っていくためには今後も「想定外」の事象は起こるということを大前提にしなければならないことを実感しています。

 能登半島地震では色々と考えさせられることが多くあると感じています。そのひとつが、道路寸断・停電・断水・通信不能等での避難者への救援策の在り方です。避難状況の厳しさや救援の後手後手の要因は「地域性」と言われていますが、崖を削って造った道路は地震や大雨が降れば土砂流出・崩壊するのは想定内です。また、志賀町の原発ではトラブルが起きました。しかし、事前の備えとして政府・中央地方行政、そして一般市民の私たちは原発事故発生時の道路寸断での避難路は確保していたと言えるのでしょうか。ビニールハウスで自主避難していた高齢者の様子をニュースで観て、政府・地方行政は「想定外」と言いきれるのでしょうか。半島の高齢化集落の県民・市民の命と健康を守る生活実態把握とその対策を検証しなければならないと思っています。20240203_2 一都8県の森びと「シニア達は地域の方々との出会いの場をつくりだし、森の手入れの合間に異常気象に向き合う心得や備えを地域の方々と話し合ってきた」こともこの欄で紹介してきました。振り返ってみると、この活動はとても大切であり、これからも地域に広めていかなくてはならないと感じています。立春から啓蟄を迎えると森づくり活動が本格的に始動します。森に寄り添って生きる生活の「心得」と「備え」が将来社会の常識になっていくことを祈っています。命と健康が維持されている現実にソッポを向かずに、まずは、自分のために、任意団体からすれば森びと会員のために、“山と心に木を植える”活動を楽しく創り出していきたいと思います。

 最後に、能登半島地震でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれた方々へ心よりお見舞い申し上げます。(アドバイザー・高橋佳夫)

2024年2月 1日 (木)

地震への備え 何が一番必要か

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 能登半島地震でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれた方々へ心よりお見舞い申し上げます。

 タイトルに書いた「地震に備えて何が必要か」という話。経験から言えば、まず一番は車を持っている人はできるだけ燃料タンクをからにしないこと。私自身はメーターが半分になる前に給油するよう、普段から気を付けています。災害への備えとして水や食料、貴重品、小銭・現金などがよく言われますが、車のガソリンについて言及している記事はあまり見ません。しかし、地震被災地ではガソリンを入手するのが著しく困難になります。車があればもちろん移動ができるし、暖も取れる、携帯やスマートフォンの充電もできます。是非、この欄を読んでいる人には意識してもらいたいと思います。

 東日本大震災が発生したそのとき、山形県寒河江市にある山形森林管理署に勤務し、車で1時間ほどの山形森林組合2階の会議室で研修に参加していました。午後の研修も休憩時間に入ろうかという3時直前、突然、周り中の携帯が鳴りだし、何事かと思ったのが最初です。地震の報道では、「今までに経験したことのない揺れ」というフレーズを見聞きしますが、まさに驚くべき大きく長い揺れが襲い、すぐに停電。もちろん研修は中止。携帯で確認すると、宮城・岩手で大きな地震のあったことを知りました。署に戻る道では、信号機が全滅、道路には亀裂が入り、引き続く地震で路側の電線が大きく波打っていました。

 その後、山形森林管理署が宮城県の署等をサポートする拠点となり、全国から届く救援物資の整理、搬送、要望への対応、東京からくる関係者の案内とさまざまに動き回ったことを思い出します。なお、ガソリンはドラム缶をもって新潟まで買いに行き、携行缶に詰め替え送り届けたりもしました。

 冒頭に載せた写真は、高知県四万十川の川べりに広がる菜の花の写真です。皆様に暖かい春が訪れますことを。(運営委員・井上康)