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2022年9月13日 (火)

実りある秋の収穫を迎えて考える

Dsc_0060_3     那須野が原の田園風景

 私の住む大田原市でも、お米の収穫が始まった。たわわに実る黄金の稲穂。農家の方は、手際よく、晴れの日を見計らってコンバインを繰り出し、テニスコートの約5倍もある田んぼの稲を1時間もかからずに刈取り収穫する。それを軽トラに積んで収納庫に運んで乾燥する。今年のお米の出来栄えは、「天気も良く、まずまずだ」という。また、ブドウやナシの収穫も最盛期、実りある秋の収穫を迎えて農家の方は大忙しです。

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 9月10日「中秋の名月」の夕方に、棒のようなものを持った子供たちと大人たちが我家を訪ねてきました。なんだろうと思い訪ねたると「豊年を願い、各家を回っている。」と。子供たちが、「豊年棒~豊年棒~・・」と声を掛け合いながら藁で作った「豊年棒」で地面をたたいて、その年の豊かなみのりに感謝し、土の神様に来年の五穀豊穣を祈っていました。帰りに、未来に繋ぐ子供たちに「お菓子」をあげました。

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 しかし、地球温暖化で海水温は不可逆的に上昇し、このまま気温が上昇続けた場合、稲作での米の潜在的な収穫量が北海道では13%増加、東北以南では8~15%減少すると言われています。そして、農業は森の恵みであるミネラル豊富な水によって成り立っていますし、私たち人間は森に生かされていることを実感します。温暖化にブレーキをかけ、その森を元気にすることです。

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 先月、青森県では記録的な大雨で、岩木川の堤防が決壊して、リンゴ園や田畑に土砂が流れ込むなどの被害を受けました。10市町村のあわせて641ヘクタールにのぼるといいます。ただ、2013年にも台風で浸水被害を受けましたが、その後は堤防が整備され、大きな被害は出ていなかったといいます。どのような内容で整備されたのか、そして1時間に120ミリの豪雨に対して、いのちを守るためには何をどのように備え得るべきか考えなければなりません。

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 また、JR東日本は五能線について、鯵ヶ沢と秋田県の岩館(いわだて)の間は、復旧の目処が立っていません。また、奥羽本線の秋田県の大館と鷹ノ巣の間は2か月程度で復旧する見通しとしていますが、津軽線の蟹田と三厩の間も依然として、運転再開の目処は立たないと発表しました。

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 これから本格的な台風シーズンをむかえます。最近は温暖化の影響で季節問わず自然災害が頻発し、強大化して命と暮らしを脅かしています。河川氾濫などで農地の冠水、土砂の流入などの災害が増えています。また、海水温の上昇で、近海で取れる漁場や魚種も変化しているそうです。

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 私たちは、一喜一憂している場合ではありません。国連は「温暖化で海水温は不可逆的に上昇し、極端な気温上昇や大雨のリスクが高まる」と警告をしています。警告を受け止めて、生存可能な地球基盤を健全にしなければなりません。誰もが出来る行動で森に寄り添う暮らしに転換しませんか。

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 元気な子供たちのために、生きるもののいのちを守るために、森からの恵みに感謝し、緑豊かな森を後世に遺したいと願っています。

(運営委員・大野昭彦)