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2022年7月22日 (金)

気候危機に向き合う「いのちを守る本物の森づくり」

 「キュウリもそろそろ終わりだから時間のある時に取りに来い」と実家から連絡が届きました。実家の農家を継いだ兄は、稲作の他にキュウリやインゲンなどをビニールハウス栽培し出荷して生計を立てています。冬のハウス栽培は燃料費など経費が掛かるためアルバイトに出て生計を支える。昔は畑の広がる中にある家だったが、住宅が増えてくるといつの間にか農地も住宅並み課税に変わってしまう。小規模の自営農業の暮らしはいつまでも苦しいというのが実感です。

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 先週末の17日、久しぶりに実家に顔を出し兄夫婦が育てた野菜を頂いきました。キュウリの他、ナス、トウモロコシ、カボチャ、メロンなど自宅で食べるために作った野菜も収穫してくれていました。曲がったり、育ちすぎたり、「規格」では店頭には出せないが、自宅で食べるには新鮮で安全、安心して食べられる野菜です。

 猛暑の中、ビニールハウス内で収穫する様子を想像するだけでも汗が出てくる。ハウス内は50℃近くになる。スーパーに行けば涼しい店内でさまざまな野菜を選び購入できるが、命をかけて消費者の命の源となる野菜を育てているのが農家の皆さんであることを知ってほしい。家に持ち帰り、トウモロコシをゆでている間に、きゅうりは塩で浅漬けに、ナスは味噌炒めにしました。

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 先週以降、前線を伴った低気圧が日本列島を九州から北海道にかけて通過し、記録的豪雨が襲いました。「100年に1回、50年に1回」と言われた豪雨が数年に一度となりました。 

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 川が決壊、家屋や水田、畑など農地が浸水被害となり、宮城県では名蓋川(なぶたがわ)が決壊し、広範囲で冠水した大崎市古川矢目地区では堤防の決壊は少なくとも4か所であることが判明。7年間で3度という頻度で大規模水害に見舞われた住民からは「これは人災だ」との声が上がっています。

 「これは天災じゃない。人災だ。防げた。悔しい」、矢目地区行政区長は住民の思いを代弁し、今回破堤した箇所以外にも決壊寸前の場所が複数あることを指摘し「堤防のかさ上げを要望しても、行政は『原状復帰しかできない』の一点張り。しゅんせつなどメンテナンスもしないから雑木に草がたまり、弱い堤防をさらに弱くしている」と語っています。

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 農業を営む住民は『水田も大豆畑も泥水に沈んだ。「明日にでも水が引けばいいが、収量はだいぶ落ちるかもしれない」。折からの米価下落に加え、今後の病気や虫の発生が気がかりだ。』と不安を吐露しています。(河北新報ONLINENEWSより)

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 7月10日に投開票が行われた参議院選挙は、憲法改正に前向きな政党の議席数が伸び、岸田首相は「できる限り早く発議に至る取り組みを進めていく」と述べ改憲に意欲を示しました。「9条への自衛隊明記」「反撃能力」「我が国自身の防衛力を5年以内に抜本的に強化する」と強調しているようです。そして、7月14日の記者会見では、「原発9基の稼働を指示」したことを明らかにしました。

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 新型コロナウイルス感染拡大により経済が低迷し、生活に不安を持つ市民の思いとの乖離を感じます。欧州ばかりでなく米国まで熱波が広がり山火事が発生している状況は、日本も無縁では無く、河川沿岸の住民の声に耳を傾け、河川の堤防強化と源流の森の保水力を高める植林など、気候変動に対する対策を第一に推進すべきだと思います。

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 森びとプロジェクトは、気候変動に対する歯止めの力は弱いかもしれませんが、9月21日(水)に植樹を希望する方に代わり「里親植樹(7月~9月申込み)」を行い、10月1日、2日(土、日)に「りんねの森」5か所の植樹地の土壌に応じた植樹を行います。

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 生存基盤である地球の環境を守るために、多くの森ともの皆さんと共に、「地球温暖化にブレーキ」をかけたいと思います。

(副代表 清水 卓)

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