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2022年8月17日 (水)

都市にも本物の森を!

私の地元は新潟県新潟市。市の西・南には市民に愛される里山(角田・弥彦・秋葉山など)があり、東は工業地帯があって北側は海に当たる。帰省するといつも思うのが、街の中に本物の森(土地本来の森)がなく、そもそも緑が少ない、ということだ。

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海側には松林や畑が広がり、平地は住宅地を一歩離れると一面田んぼなのだが、土地本来の森を見たことがない。自宅の裏に、開発から取り残された雑木の丘が残っているが、子供のころ松林だった場所は荒れ果てて、近所の仲の良いお父さんが時折整備して歩ける道がある以外は藪、遷移の途中にある。神社仏閣も似たようなもの。ほかの都市ならきちんと護って大きな木があるところが多いが、残念ながら新潟はそういうところがほとんどない(きがする)。角田山をはじめとする里山は、春は花の名所となり県外からも訪れる人が多かったりするのだけれど、多くの市民の生活圏からはそれなりに離れている。


先日東京で目黒の自然教育園を歩いた。ここも元をただせば庭園であったり、火薬庫であったりと人の影響を受けていた二次林である。ただ、その後は基本的に手を入れず、今はスダジイの巨木が太古の森といってもいい趣を醸し出していて、都市の中にあり、区民が望めばすぐにアクセスできる。


そこでまた新潟市に戻るわけだが、ここで新潟市の、「本物の森」って何だろう、と思ったときにそれを知り、触れる場所がないのではないかと気づいた。専門家ではないので、何をもってして、というのは明確にはわからないが(そして実際はあったりするのかもしれないが)、そういう場所が街の中に一か所でもあればいいのではないか。そこを訪れて、考えることはたくさんあるし、なにより多くの生き物がそれに付随して増えていくはずだ。


そしてそれは新潟だけではなく、そういう場所がない、全国のすべての都市あったっていいじゃないかと思う。そしてそれは今からでも作れるはず。例え100 年かかったとしても、100年後のために。どうでしょう?(運営委員 小黒伸也)

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